2005年(平成17年)5月、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)東南部で発生した森林火災の様子を米国航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星AquaとTerraの搭載センサMODIS(モディス)が捉えました。以下に観測した画像と読み取れた内容について紹介します。
(*ここに示します成果は東海大学との共同研究により得られた成果です。)
5月4日13時(日本時間)の画像です。北朝鮮東南部で発生した森林火災の煙が日本海南部を経て、能登半島等、日本まで延びている様子が捉えられています。
北朝鮮南東部にて、始めて森林火災と思われる現象を捉えています。ハムフン(咸興)の北西部とウォンサン(元山)の南西部に南東にたなびく煙が見えます。
5月2日には、少しだった煙の筋が多くなり、ハムフン(咸興)の西部の山岳部の北から南に至る韓国との軍事境界線付近まで燃焼を示す地域と西にたなびく煙が見えます。
5月3日に比べ、やや内陸部でも煙の地域が広がっています。ピョンヤン(平譲)の西部約50kmまでも煙が広がっています。風が弱いせいか筋状にはたなびかない状態です。
MODISの短波長赤外バンド(この画像ではバンド7)を赤色に置いてカラー合成すると火災で焼けた場所が赤色になります。
ハムフン(咸興)とウォンサン(元山)付近を拡大した画像です。ハムフン(咸興)の北約20kmに燃焼部が認識できます。
燃焼部の範囲は拡大し、ハムフン(咸興)の北西及び北東に燃焼部が複数見えます。
5月3日に比べ、さらに火災は拡大し、ハムフン(咸興)の燃焼部が南西方向に広がったことが確認できます。
なお、5月4日以降は雲で覆われている日が多く、良い画像が取得されませんでしたが、条件の良い5月15日の撮影画像では燃焼部や煙が認められるず森林火災は終了したとみなされます。