土地利用、土地被覆及び植生データは、地球地図2000のために米国地質調査所(USGS)地球資源観測システム(EROS)データセンター(EDC)によりまとめられました。
EDCは、米国や外国の機関や大学の協力のもとに、数種類の土地被覆体系からなる全地球土地被覆特性(GLCC)データベースを整備しました。
本データベースは、衛星の改造型超高分解能放射計(AVHRR)センサーから得た大陸規模の時系列の正規化植生指数(NDVI)データに教師なし分類を行い構築されました。全地球を網羅する本データベースには、957の異なる季節的土地被覆地域(SLCR)が含まれ、多くのより大まかな、あらかじめ定義された分類体系に読み替えられています。
地球地図2000の土地被覆に用いられるデータレーヤは、地球圏-生物圏国際協同研究計画データ及び情報システム(IGBP-DIS)により定義されたDISCoverと呼ばれる分類体系です。このレーヤは、957のSLCRクラスをまず96クラスのオルソン・グローバル・エコシステム(OGE)体系にし、次に17のDISCoverクラスにまとめて作成されました。地球地図2000の土地利用と植生レーヤ用には新しい読み替えテーブルが整備されました。
土地利用レーヤは、17分類のDISCoverレーヤを9分類の土地利用クラスにまとめることにより作成されました。植生レーヤはOGEから読み替えられましたが、多くのOGEクラスが2つ以上の植生クラスに該当しました。例えば、半砂漠の樹木・かん木(semi-desert treesand shrubs)に符合するOGEのクラスは、そのクラスの地理的位置により、熱帯の半砂漠(semi-desert in tropical zone)もしくは温帯の半砂漠(semi-desert in temperate zone)に当てはまる可能性がありました。このような場合には、より詳しいSLCR地域を使って描写しました。
地球地図2000のこれらのレーヤに用いられた基礎となるデータは、2000年8月に完成したGLCCの第2版のデータです。
(http://edcdaac.usgs.gov/glcc/glcc.html)
土地利用、土地被覆と植生データは地球地図仕様で定義されて8ビットのラスターで地理座標(経緯度)単位です。
ヨーロッパ国家地図作成機関協会には現在36ヶ国が参加しています。ヨーロッパ地域空間データ基盤(RSDI)の主要な構成基礎として本協会は2000年で20周年を迎えております。本協会の20年は汎ヨーロッパ・データセット及び情報サービスなど、多くの具体的な業績で特色づけられます。地域空間データ基盤は地球地図整備がさらに前進する機会を提供するでしょう。実際、それぞれの国家地図作成機関は、代表性が難しい問題である'グローバル'プロジェクトに直接協力するより、既知の近隣諸国と気楽に協力することができます。これはヨーロッパとしての取り組みであり、ヨーロッパの国家地図作成機関は地球地図の独自の地域構成要素である"the EuroGlobalMap"を協力して構築することを決定しました。
MapBSR(バルト海沿岸地域の数値地図)は制度により組織化されない任意の協力プロジェクトの顕著な例です。本プロジェクトはフィンランド国立土地測量局により促進、管理され、欧州連合(EU)のInterreg IICプログラムにより資金提供されています。当初、バルト海沿岸地域の環境評価の必要性から起きた本プロジェクトは、一部分や全部を含め13ヶ国を網羅しています。本成果品は2000年11月にCD-ROMで入手可能になります(http://www.mapbsr.nls.fi)。
本プロジェクトの成功や、このような継ぎ目のないヨーロッパのデータセットの需要が現実的に増加していることにより、本プロジェクトのヨーロッパ全土への拡大が自然に検討されるようになりました。この拡大についての実現の可能性は、データの入手の可能性、関連の技術的課題やこのような成果品を作成する経済的、財政的な問題を評価した調査のなかで述べられています。上記の地図でわかるとおり、ヨーロッパのほとんどの国家地図作成機関はヨーロッパ全土を網羅する継ぎ目のないデータベースの作成の利点を理解しています。本プロジェクトの管理はフィンランド国立土地測量局に委嘱されています。
本プロジェクトは地球地図プロジェクトにとって非常に時宜を得たものとなっています。新しいヨーロッパ国家地図作成機関協会のプロジェクト協定は2001年の初めの調印を目指しています。実施された場合、このMapBSRの汎ヨーロッパへの拡大は地球地図のための有益な大陸規模の貢献となるでしょう。
2000年5月15日~7月30日まで国際協力事業団(JICA)の主催で行われた環境地図作成技術コース研修員のスリランカのD.N.D.ヘティアラクチ氏の報告を掲載します。
地球システムの鍵となる要素は、人間の活動や、急激な経済成長、人口の急増によって変化を被り傷ついています。その結果、オゾン層の減少、地球温暖化、酸性物質の堆積、水と空気の汚染、森林伐採、砂漠化や海岸線の浸食が起こっています。これらの問題は主として地球規模で取り組まなければならないので、地球システムの鍵となる要素についての現状は、入手可能な形式で地球地図にまとめられなければなりません。このようなデータは科学者や意思決定者が地球環境を監視し、将来を予測するための便益を提供します。
国際協力事業団と国土地理院は、発展途上国の地球地図の整備を支援するために環境地図作成技術コースを運営してきました。本年は5名が参加しています。本コースは、講義や実習、見学旅行から成り立っています。コースのカリキュラムは主に地理情報システムやリモートセンシング技術、ISO標準、地球温暖化、地球の気象、酸性雨、環境と法律、環境と農業、地球地図の数値データのフォーマットについて関連する部門を網羅しています。研修員はそれぞれ、最新のテクノロジーを使い地球地図の試作品を作成しなければなりません。関連するソフトウェアを備えたコンピュータ・システム、インターネットやその他の必要な装置が研修員に提供され、研修コースをより重要なものにしています。また、通常の研修プログラムに加えて、地域の学校や大学の生徒や学生、親睦団体の会員との交流や交換を通じて研修員が日本人の生活様式や文化を知る機会が設けられています。視察旅行は、環境問題の研究活動や日本の歴史や文化を知るために非常に有益でした。
最後に、この美しい国で地球地図についての研修を受ける機会を提供して下さった国際協力事業団、国土地理院や 日本の方々に感謝します。
ISCGMでは、地球地図第1版の完成を記念して開催される「地球地図フォーラム2000」を契機に、地球地図第1版のデータを公開することとしており、現在その準備を進めております。
公開方法としては、インターネットによるデータのダウンロード、もしくはCD-ROMによる提供を考えています。インターネットによる方法では、世界中の誰でも必要事項を入力しさえるれば、データのダウンロードができるようにする予定となっております。すでに、そのために、専用のドメインを取得しました。現在、データのダウンロードのためのWebページを作成しています。インターネットが使用できないユーザーの方は、ISCGMまでご連絡いただければご希望のデータをCD-ROMにて提供いたします。ダウンロードしたデータもしくはCD-ROMにより入手したデータは営利目的でなければ自由にお使いいただけます。
現在の予定では、本システムの稼働を「地球地図フォーラム2000」の開催と同時に始めたいと考えております。なお、本公開システムの詳細は、ニューズレター20号(2000年12月25日発行予定)に掲載する予定です。
| 地球地図の参加状況 | 2000年9月25日現在 | ||
| 地球地図の参加国・地域数 | 80ヶ国・地域 | ||
| 地球地図への参加を検討している国・地域数 | 35ヶ国・地域 | ||
| 地球地図への最近の参加国 | |||
| マケドニア国土地測量登記局 | 6月28日参加 | ||
| ツバル国土地測量局 | 8月16日参加 | ||
| キューバ国立水路測地部 | 8月31日参加 | ||
以下は地球地図及び関連の会合の予定です。関連の会合についての情報を歓迎します。
| 編集、発行:建設省国土地理院 地球地図国際運営委員会事務局 連絡先:〒305-0811 茨城県つくば市北郷1 TEL:0298-64-6910 FAX:0298-64-6923 E-mail:iscgmsec@graph.gsi-mc.go.jp URL:http://www1.gsi-mc.go.jp/iscgm-sec 発行年月日 2000年9月25日 |