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4.土地利用調査報告(2)調査結果
1)調査地域の土地利用の概況(付図2参照)
a)1956年
1956年の集落分布は、豊富村(現在の豊富町)や兜沼の北側に比較的大きな集落がある他は小さなものが点在しているだけです。畑地は、主に国道40号沿いに分布しており、他にはサロベツ原野西北部や南部の海岸沿いにも見られます。森林はサロベツ原野とその周辺の荒地を囲むように全体に広がっています。荒地はサロベツ原野の湿地を取り囲むように分布しており、また、砂浜も「荒地等」の分類に入るので海岸沿いにも荒地が目立っています。湿地は、サロベツ原野全体に北は兜沼から南はパンケ沼に至るまで南北に長く分布しています。また、海岸沿いにも南北に細長く湿地や小さな沼が点在しています。
b)1978年
1956年からの変化を見ると、「都市集落及び道路鉄道等」はそれぞれの範囲が若干拡大傾向にあるくらいで、新しい場所での開拓はほとんど見られません。1956年からの変化で一番目を引くのは、「畑地・果樹園等」の大幅な増加です。1956年からの22年間で、森林やサロベツ原野周辺の荒地、海岸沿いの荒地の開墾が進んだ様子がわかります。 一方、湿地についてはサロベツ原野中央部で泥炭の採掘が始まった他は、開墾等による部分的な減少は見られるものの、それほど大きな変化は見られません。
c)1998年
1998年前後の地形図及び現地調査に基づいた各土地利用の状況は、以下のとおりです。 「湿地」は、サロベツ原野北部において牧草地の開拓や乾燥による荒地化で半分程度に減少しています。サロベツ原野は、高層湿原、中間湿原、低層湿原が同心円状に発達しており、現在は、国立公園やラムサール条約登録湿地に認定されるなど、環境保護のための湿原再生の取り組みも始まっています。 「都市集落及び道路・鉄道等」は、1956年~1978年と同じく拡大傾向にあり、道路沿いに宅地が点在しています。特に稚咲内漁港周辺や豊富市街地の拡大が特筆されます。「田」は見られません。「畑地・果樹園等」の開墾は、サロベツ原野北部や天塩川周辺部で続いていますが、1956年~1978年で見られた大幅な拡大傾向は収まりつつあります。土地利用区分での「畑地・果樹園等」には、畑地・果樹園等、牧草地・温室畜舎等が含まれますが、調査地域内ではほとんどが牧草地です。農地改良事業による日本一の大規模草地牧場が開かれるなど、調査地域内では酪農が主な産業となっています。 「森林」は、1956年~1978年に見られたような大幅な減少傾向は止まり、1978年~1998年では減少が目立たなくなってきています。「ゴルフ場・大規模リゾート施設等」では、1991年に豊富町にできたゴルフ場が目立ちます。「荒地等」は、湿地の乾燥化や沿岸部の耕作地の放棄などにより増える傾向にあります。「河川・湖沼」の変化はほぼ横ばいです。「その他」については、泥炭採掘地の拡大で若干増加しています。 |