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日本の典型地形 都道府県別一覧

氷河・周氷河作用による地形

地形項目の定義は地形学辞典(「地形学辞典」昭和56年7月、二宮書店)、地学事典(「地学事典『増補改訂版』」昭和56年3月、平凡社)、地理学辞典(「地理学辞典」平成元年4月、二宮書店)を出典としています。

カール
圏谷ともいう。急な谷壁で囲まれた、半円形ないし半楕円形の平面形を持つ谷で、典型的なカールは肱掛椅子のような形態を示し、三方を急峻なカール壁に囲まれ、平坦か、ときには上流側へ逆傾斜したカール底を持つ。
氷食による岩壁
氷食作用によって形成された岩壁。岩壁に氷食擦痕を残すことがある。
アレート
鋸歯状山稜、櫛形山稜ともいう。氷食作用によって生じた急峻な稜線を指す。両側からのカールの後退による切合によって生じ、鋸歯状の縦断面をなす。
氷食尖峰
ホルンともいう。氷食作用によってつくられたピラミッド型の鋭い岩峰を指す。3方向ないし4方向からのカール壁の切合いによって生じることが多い。
氷食谷
U字谷、氷河谷ともいう。谷氷河や溢流氷河の侵食によって生じた谷。U字型の横断面を持つ場合はU字谷、沈水した場合はフィヨルドと呼ばれる。
羊背岩
羊群岩ともいう。氷食作用によって上流側に丸みを帯びた研磨面と、下流側にごつごつした破断面を持つようになった基盤岩の突出を指す。研磨面は緩やかに逆傾斜した上流側にだけ発達し、下流側は氷食作用によって急な破断面を示す。
モレーン
堆石、氷堆石ともいう。氷河により運搬され堆積した岩屑やその集積、及びそれによってつくられた堆積地形を指す。
周氷河性波状地
周氷河作用によって面的削剥が行われた結果、起伏が低平化して波状を呈する地域。
デレ
穏やかな凹地の谷壁斜面と船底型の谷底を持つ、浅い谷もしくはわん状の凹地を指す。一般的には周氷河地形のひとつとして扱われ、周氷河デレ、周氷河皿状地とも呼ばれるが、非対称谷と同様、周氷河作用だけによって生じたことを立証するのは困難。
化石周氷河現象
周氷河現象のうちその生成が現在の気候条件下では停止しており、現象そのものがむしろ破壊される傾向にあるものを指す。つまり、過去の寒冷期に作られて、その後現在に至るまで再び形成されることのなかった周氷河現象。一般には大きな地形としてではなく、微地形や露頭断面形態で見られる。
岩塊流
岩流ともいう。岩塊斜面を含む。主として角張った巨礫からなる多量の岩塊が斜面の最大傾斜方向あるいは谷に沿って流下したような状態で積み重なってできた、ほぼ舌状の平面形をもつ地形で、氷期に凍結破砕作用で生産された岩屑が斜面下方へ移動し、後に細粒が流水によって除去されたために生じた地形とされる。
岩石氷河
周氷河作用によるマスムーブメント(重力による物質移動)地形のひとつ。内部に氷をもち氷河のような形態でゆっくりと流動するロウブ(耳たぶ)状ないし舌状の岩塊流地形。
化石構造土
過去の寒冷な気候の時代に形成された構造土
クリオペディメント
寒冷ペディメントともいう。周氷河環境下で山麓部や谷筋の斜面下部に形成されるなだらかな侵食面で、堆積性の斜面には用いない。
麓屑面
麓屑斜面、コルビアル斜面、あるいは崩積地ともいう。斜面下部あるいは基部に位置し、角礫を含む不均一で淘汰の悪い物質からなる比較的緩傾斜の堆積斜面をいう。周氷河地域ではソリフラクション(斜面の表層部で起こる緩速度のマスムーブメント)によって風化生成された場所から運搬されてきたものからなる。
永久凍土
パーマフロストともいう。少なくとも継続して二冬とその合いだの一夏を含めた期間より長い間0度以下の温度を保つ土または岩石における温度条件を、永久凍土という。氷河の基底もこの条件を満たしているが永久凍土には含めない。
パルサ
湿地に形成され内部に氷を持つ泥炭のマウンド。高さ1〜7m、幅10〜30m、長さ15〜150mの長円形で形は変化に富む。
構造土
模様地面ともいう。主に凍結作用によって形成される多少とも対称形あるいは幾何学的な形をした地表面の模様や微地形の総称。平面形態によって多角形土、亀甲土、円形土、網状土、条線土、階状土等に分類され、構成する物質によって礫質、土質に分類される。周氷河地域で形成される。
アースハンモック
芝塚、凍結坊主あるいは十勝坊主ともいう。ドーム状の形態を持つ構造土の一種。土質の円形土または網状土に含まれる。高さ30cm〜70cm、直径30cm〜1mのドーム状で、表面は密な草本植生と腐植層に覆われる。
谷地坊主
野地坊主ともいう。北海道東部及び北部の低層湿原(泥炭地)に生育するカブスゲ群落の叢株隆起をいう。
雪食凹地
雪窪ともいう。雪の働きによって進められる浸食作用により形成される凹地で、四季を通じて存在するような残雪の下底や縁辺に卓越して形成される。
ペイブメント
広く平坦な溶食形をもつ石灰岩の露頭をいう。この平坦性は最終氷期の氷食作用によるとされる。
風食裸地
高山の稜線部や斜面が、風の作用により植被が削り取られ裸地となっている地形。
アバランチシュート
雪崩路ともいう。雪崩は30〜50ºの傾斜面によく発生するが、このような斜面すべてで雪崩が発生するわけではない。頻発する雪崩の通路は無雪期には擦りみがかれた岩肌を露出し、樋状の凹地形を形成する。
非対称山稜
山稜を境に、左右両側の斜面勾配が著しく異なるものをいう。大起伏山地の山稜部分において、両側の斜面勾配が比較的広い範囲にわたって非対称となっている場合に使用する。
非対称谷
寒冷気候等の影響により起こるソリフラクションの大小によって生じる。日なた側の谷壁と日陰側の谷壁の左右の傾斜が連続的に明らかな違いを示す谷。
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