日本の典型地形 都道府県別一覧
海の作用による地形
地形項目の定義は、地形学辞典(「地形学辞典」昭和56年7月、二宮書店)、地学事典(「地学事典『増補改訂版』」昭和56年3月、平凡社)、地理学辞典(「地理学辞典」平成元年4月、二宮書店)等を参考にして説明を加えたものです。
- 多島海
- 一定の水域に小島が多数存在する海域。
- リアス式海岸(溺れ谷)
- 開析谷を持つ地形の部分的な沈水によって生じた樹枝状の入り江を持つ海岸で、沈水海岸の一形態。開析谷が海面下に沈んで溺れ谷となり、海岸付近の斜面は急で山地が直接海に迫ることがある。
- 岩石海岸
- 基盤岩石が露出している海岸で、一般には磯と呼んでいる。岩石海岸に特徴的な地形は海食崖と波食棚である。
- 波食棚
- 波食台、ベンチ、潮間帯ベンチ、あるいは海食棚ともいう。主として潮間帯にある平滑な岩床面をいう。海食崖の下部にある波食窪から沖側にわずかに傾く非常に水平な面で、その沖側末端には小崖がある。
- 海食台
- 海面下に見られる侵食面で、海食作用によって形成されたもの。穏やかに沖側に傾き、平滑な岩床面を持つ。
- 鬼の洗濯岩
- 隆起海床の一種。沖に傾く薄い砂岩と泥岩のリズミカルな数百層の互層が波食により洗われ、干潮時に海面上に現れる岩床。あたかも巨大な洗濯岩のように見えるため古来から鬼の洗濯岩と呼ばれ、また、ごく薄い軟硬互層に起因することからミクロケスタと呼ぶこともある。
- 海成段丘
- 過去の海面に関連してできた海成の平坦面が不連続的に離水して、海岸線に沿って階段状に分布する地形。平坦な段丘面上は旧汀線で、背後の段丘崖は旧海食崖にあたる。
- 海食崖
- 波食崖ともいう。海に面した山地や台地の前面で主に波食作用によってできた崖。
- 海食洞
- 海食崖基部に見られるくぼみで、幅に比べて奥行きの大きい洞穴。洞の前方は波食溝(海食台上の溝状の微地形)につながる。
- ノッチ
- 波食窪、海食窪ともいう。波の侵食作用や海水の溶食作用によって、海食崖の下部の海水準のレベル付近に切り込まれた微地形で、高さに比べて幅が大きいものをいう。
- 潮吹き穴
- 海食洞の天井部分にある断層などの弱線が波食で崩落して作られた小孔。このような海食洞に押し寄せた波浪は内部の空気を圧縮して、この小孔から空中高く飛沫を吹き上げることがある。
- きのこ岩
- 波食等により基部がえぐられて、茸状に上方が大きくなっている岩石。茸状の柄の部分が長いほど海水準変動あるいは地盤変動量の大きかったことを物語る。
- 甌穴群(ポットホール)
- 波食棚の表面やその海側の斜面にみられる円形の深い穴あるいはその群。
- 岩礁
- 暗礁や洗岩、干出岩、水上岩など、群れをなす岩の総称。
- 砂浜
- 砂の多く堆積した浜。粒子の大きさによって、粗砂浜と細砂浜に分けられる。
- 浜堤
- 波によって打ち上げられた砂礫が、堤状に堆積した地形。比高は10cmくらいから数メートル。間に細長い低地や湿地を挟み複数の浜堤が発達したものを浜堤列と呼ぶ。
- 砂州
- 波食により生じた砂礫や河川によって運ばれた砂礫が、岬や海岸の突出部から海側に細長く突出した地形で、砂嘴が伸びて対岸にほとんど結びつくようになったものをいう。海岸線にほぼ平行してできる砂州もあり、これは沿岸州と言う。
- 砂嘴
- 湾に面した海岸や岬の先端などから細長く突き出るように伸びている砂礫質の州で、付近の海食崖付近で生産された砂礫や流入河川が運搬した砂礫が、沿岸流と波の作用によって運ばれて作られる。
- トンボロ及び陸繋島
- 離れ島を本土に繋いだ州をトンボロ(陸繋砂州)といい、繋がれた島を陸繋島という。トンボロは砂嘴の成長によるものと、尖角州(海岸から三角形状の平面形をもって形成されたもの)によるものとがある。
- 砂紋
- 砂や泥に生じる規則正しい起伏。波などに起因する流れによって海底に生じる。
- 砂丘・風紋
- 風によって運搬された砂が堆積して形成する丘や堤状の地形。形成される場所によって内陸砂丘・海岸砂丘・河畔砂丘・湖畔砂丘などに分類される。砂丘表面に砂の作用によってできる峰と谷が規則的に配列した小規模な波状の砂床形を風紋または砂漣と言う。
- 砂丘間湖
- 砂丘間の凹地に生じた湖沼。
- 三稜石
- ドライカンターともいう。風食礫(風による磨耗作用によって生じた礫)のうちはっきりと三角錐状になったもの。
- 潟湖(ラグーン)
- 浅海の一部が砂嘴や砂州によって外海と絶縁され、浅い湖沼となったもので、潟または潟湖ともいう。通常狭い潮口によって外海と通じ、そこから海水が出入りする。
- 干潟
- 潮間帯に形成される砂や泥からなる広く平坦な部分で、潮汐低地、潮汐平野ともいう。低潮時には広く露出して、表面にはリップルマーク(峰と谷が規則的に配列した小規模な堆積構造)が発達する。
- マングローブ湿地
- マングローブ林の成立する熱帯、亜熱帯の汽水域の河口や潟湖等における塩湿性の湿地。メヒルギ、オヒルギ、ヒルギモドキなどの、いわゆるマングローブ林が発達している。
- サンゴ礁
- 炭酸カルシウムを分泌し、波に抗しうる強固な骨格を持った造礁サンゴを主体とする造礁生物が集積・固結した礁石灰岩が、低潮位面またはそれに近い位置まで海底から高まりを作り、海面付近で防波構造を作っている地形をサンゴ礁という。
- 礁湖
- リーフラグーンともいう。環礁・堡礁・裾礁の礁縁部分によって取り囲まれた水域。礁縁部分は水道によりとぎれ、外洋とつながる。
- ビーチロック
- 海浜にあってその堆積物が主に炭酸カルシウムのセメント作用で膠結された板状の岩石。サンゴ礁海岸における顕著な地形のひとつだが、まれに北緯45º~50º付近まで発達が認められている。
- サーフベンチ
- 石灰岩の海岸地形で、波食棚が強波によって平均海面よりも高い位置に形成されている地形。
- 津波石
- 津波によって、海底や海岸にあった砂礫が内陸のほぼ高さの等しい位置に打ち上げられた砂礫群や岩、巨岩。
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